肝臓病とビリルビン①

そもそもビリルビンって?

肝臓病の症状のひとつに、ビリルビン数値の上昇があります。
数値の上昇とともに尿の色が濃くなったり 、白目や皮膚の色が
黄色くなるといった変化が見られるようになります。

では、ビリルビンとは一体何者なのでしょう?

ビリルビンは120日の寿命を終えた赤血球が
脾臓のマクロファージによって破壊された
ヘモグロビンの代謝物のことです。

ヘモグロビン→ヘム+グロビンに分かれる
グロビン→たんぱく質合成に再利用
ヘム→一部はヘモグロビン合成に再利用・一部はプロトポリフィリンに

プロトポリフェリン→ビリベルジン→ビリルビンへ変わる

脾臓でビリルビンはアルブミンと結合して肝臓へと
運ばれます。

この状態のことを間接ビリルビン(I-BIL)と言います。
そして肝臓に到着した後のビリルビンのことを
直接ビリルビンと言います。

ビリルビン数値が上がるとどうなる?

通常、体の代謝や解毒・排泄・胆汁の分泌などに関わっている
肝臓の機能が低下すると便として排泄されずに、尿の中に排出されます。

ビリルビンの黄色い色素を排出できない便は、茶褐色でなく
クリーム色に変化し、尿の色は濃いオレンジ色になります。

また、皮膚などにも過剰なビリルビンが沈着し黄色くなります。

肝機能障害の胃腸の膨満感、倦怠感、かゆみ、排尿障害などの
症状が現れる場合があります。

濃い色の尿が出た場合は、早めに病院へ行くことを
お勧めします。

間接ビリルビン・直接ビリルビン・総ビリルビン

肝臓の血液検査には総ビリルビン(T-BIL)と直接ビリルビ(D-BIL)が
あります。

間接ビリルビンは、脾臓での状態のことで
直接ビリルビンは、肝臓に来た後の状態のことになります。

間接ビリルビン(I-BIL)+直接ビリルビン(D-BIL)=総ビリルビン(T-BIL)

かかりうる病気によって、間接・直接のいずれかの上昇や
どちらの上昇もある場合があります。

肝臓病とビリルビン②につづく


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